「AIで効率化」と言われても、それで本当に得をするのかが分からない。
そう感じて、話が止まっている会社は少なくありません。
効果が見えない投資をためらうのは、ごく自然なことです。石川県の小さな会社から伺うご相談でも、いちばん多いのがこの迷いです。この記事では、自動化で浮く金額を自分で計算する手順を、例の数字を使ってお伝えします。
まず今の作業にいくらかかっているかを出す
自動化の効果は「今いくらかかっているか」が分からないと測れません。最初に、対象の作業のコストを数字にします。
作業時間を1か月単位で数える
1回あたりの時間ではなく、1か月の合計で考えます。
たとえば月末の請求書づくりに2日かかっているなら、1日8時間として16時間です。毎日15分の転記なら、20営業日で5時間になります。
毎日の小さな作業ほど、1か月にすると大きな時間になっています。
時給をかけて金額にする
次に、その作業をしている方の時給をかけます。
月16時間の作業を時給2,000円の方がしていれば、1か月で32,000円です。12か月で384,000円。これが、この作業に毎年かかっているお金です。
計算に使う3つの数字
- その作業にかかる時間(1か月の合計)
- 担当する方の時給(社会保険料などを含めた目安)
- 1年に何か月その作業があるか
自動化で減る時間を見積もる
次に、自動化したあとの時間を見積もります。ここが一番ぶれやすいところです。
すべてが0時間になるわけではない
自動化しても、確認や例外の対応は残ります。
なんてん研究所では、試算の段階では「半分くらい減る」ところから考えることが多いです。16時間の作業なら8時間減る計算です。実際にどこまで減るかは、作業の中身を見てから判断します。
月に浮く金額と年間の金額
8時間減れば、時給2,000円で月16,000円です。
1年では192,000円。約19万円が、毎年浮く計算になります。
金額にならない効果もある
月末に残業しなくてよくなる、入力ミスが減る、担当者が休んでも回る。こうした効果は金額にしにくいですが、実際には大きな違いになります。
何か月で元が取れるかを出す
最後に、制作費と浮く金額を並べます。ここまで出せば、判断の材料がそろいます。
制作費を月の効果で割る
制作費が5万円で、月に16,000円浮くなら、50,000÷16,000で約3.1か月。つまり約4か月目には元が取れている計算です。
逆に、月に2時間しか使わない作業を自動化しても、元を取るまでに長くかかります。
効果の小さい作業から手をつけないことが大切です。
数字を並べて判断する
| 項目 | 例の数字 |
|---|---|
| 今の作業時間 | 月16時間 |
| 減る時間 | 月8時間 |
| 浮く金額 | 月16,000円/年192,000円 |
| 制作費 | 50,000円 |
| 元が取れるまで | 約4か月 |
表にすると、社内で説明するときにも使えます。
よくある質問
時給はいくらで計算すればいいですか?
給与を労働時間で割った金額に、社会保険料などの会社負担を少し足すと実態に近くなります。分からなければ、まずは概算で構いません。
効果が小さいと分かったらどうなりますか?
試算の段階で効果が見込めない作業だと分かれば、その場でお伝えします。無理に作ることはしません。
まとめ
業務の自動化で浮く金額は、作業時間・時給・減る割合の3つで計算できます。
元が取れるまでの月数まで出せば、「やるかどうか」を数字で決められます。
作業時間を正確に数えるのは、意外と手間がかかります。なんてん研究所では、無料相談で作業の内容を伺い、この計算を代わりにお出ししています。実際の進め方はAI業務改善(Claude Code)のページにまとめています。
自分で計算するのが難しければ、FP3級の考え方で代わりに試算します。無料相談で作業を1つ教えてください。試算を見てお断りいただいても構いません。



